ネコのアミロイドーシスを発症しやすいネコの特徴は?治療と予防法について
ネコのアミロイドーシスはアミロイド線維(異常なたんぱく質)が臓器に沈着すること臓器の正常な機能を妨害する病気です。アミロイドーシスにかかる原因ははっきりとはまだ分かってはいませんが、シャムネコ・オリエンタルショートヘア・アビシニアンの品種のネコが遺伝的にかかりやすいと言われています。
ネコのアミロイドーシスの治療
ネコのアミロイドーシスの治療はアミロイド線維が付着した部分や原因となる病気に合わせて治療を行っています。
腎臓にアミロイド線維が付着した場合には糸球体腎炎や慢性腎不全と同じような治療をすることになります。
対処療法
アミロイド線維が沈着している部分や二次疾患に応じた治療を行います。慢性腎不全・ネフローゼ症候群・代謝アシドーシスなどと同様の治療を行うことが多く見られます。
薬での治療
アミロイドーシスの治療で使われる薬を説明します。
DMSO(ジメチルスルフォキサイト)
通常時には水では溶けないアミロイド線維を水溶性に変化させることができます。
また、アミロイド線維が付着した組織の炎症を減らる効果が期待できます。
コルヒチン
アミロイド線維の分泌や沈着を遅らせることが期待できる薬です。
上記の2つの薬で治療が行われることが多く見ることができます。しかし、2つの薬ともアミロイド線維が沈着している場合には取り除く効果はありません。
安静にする
アミロイドーシスと慢性腎不全を発症しているネコは1年未満の余命と宣告されることが一般的です。
しかし、少しでも長く一緒に生きるために生活環境をストレスをなくし、腎臓の負担を減らすことで宣告された余命よりも長くいきることができるようです。
ネコのアミロイドーシスは完治するの?
残念ながら現時点では完治は望めません。
特に慢性腎不全も発症している場合には余命宣言がされることが多く見られます。
余命を伸ばすためにネコにとってストレスフリーな生活環境や腎臓への負担を減らすことが重要になってきます。
また、ネコの体調や様子に気を配り、いつもと違った様子が見られたら早めに病院へ行くことでネコが苦しく感じたり、気持ち悪いと感じる時間を減らしていくことができます。
ネコがアミロイドーシスにならないための予防法
ネコのアミロイドーシスにはまだはっきりとした予防法がありません。
なので、アミロイドーシスを引き起こす原因となる感染症や病気にかからないように普段から健康管理には気を配ることが一番の予防法と言えます。感染症を防ぐためには年に1~2回のワクチン接種は有効な予防とも言えます。
また、ネコの様子に普段とは違った様子が見られた場合には、
しばらく自宅で様子を見てからと言わずに、早い段階で病院へ行くことがすすめです。
ネコのアミロイドーシスを発症しやすいネコの特徴は?
- アビシニアン
- シャム
- ソマリ
- ボンレックス
オリエンタル
上記の品種のネコが遺伝的にアミロイドーシスを発症しやすいと言われています。
免疫系の病気をもっている
ガンを患っている
細菌や真菌感染をしている
寄生虫などの感染症がある
などの状況のネコもアミロイドーシスを発症しやすくなります。
アミロイドーシスを発症するのは7歳前後が一番多く見られますが、アビシニアンに限っては生後1歳未満での発症する場合も少なくありません。