自宅でできるネコの皮下輸液のやり方
水分補給のため行われる療法です。
ネコは人間と比べると皮下がだぶつきがあるので、比較的多く液体を入れることができます。
皮下輸液をすることで水分を強制的に補給して脱水状態を改善して
ネコの体内に溜まっている毒素を少しでも多く排出するために行います。
皮下輸液をすることで、ネコの腎不全は治りませんが、
脱水が改善されて、溜まっていた毒素が排出することでネコは体調が楽になります。
少しでも快適にネコが生活できるようにするためには必要な治療になります。
自宅でネコの皮下輸液をする方法(皮下輸液のやり方)
皮下輸液には大きく分けて2つの方法に分けられます。
1:シリンジで輸液パックから1回分ずつシリンジリに吸ってシリンジでネコの体内に入れる方法
2:輸液パックに針をつないで点滴の様に直接ネコの体内に入れる方法
かかっている病院によって違いがあり、
自宅で皮下輸液を開始する前に獣医さんから説明や練習があるはずなので、
獣医さんの指導に従うようにして、以下は参考、確認や補う程度に見てください。
シリンジで皮下輸液をする方法
1:猫の肩甲骨の下の辺りの皮膚を引っ張ってテントの様な三角形を作ります。
2:三角形の空洞部分にだいたいななめ45度ぐらいの角度で針を刺します。
皮をつまむ時に厚くつまみすぎると内側で針が余計なところに刺さりやすくなり、
薄くつまみすぎると針が皮膚を突き抜けやすくなるので注意。
3:しっかりと針がさせたら、シリンジのピストンを引いてみます。
空気が入ってきたら、針が皮膚から突き抜けて外に出ていること、
血が入ってきたら、針が皮下の空洞部分ではなく、どっかに刺さっているということです。
空気や血が入ってきた場合にはやり直しましょう(落ち着いて、気を取り直して)
4:ピストンを引いてもなにも起こらない場合には、正しく針が入っているので、
ゆっくりとピストンを押して液を入れます。
(堅くてピストンが押せない場合には針先がどっかに刺さっている可能性があるのでやり直してください)
5:ネコの身体を軽く押さえながら液を入れます。
(液が皮下に入っていることも確認できます)
6:終わったら、針を抜いて、刺していたところを消毒し、抗生物質の軟膏を塗ります。
(赤ちゃん用の綿棒が便利です)
輸液パックから直接皮下輸液をする方法
1:猫の肩甲骨の下の辺りの皮膚を引っ張ってテントの様な三角形を作ります。
2:三角形の空洞部分にだいたいななめ45度ぐらいの角度で針を刺します。
皮をつまむ時に厚くつまみすぎると内側で針が余計なところに刺さりやすくなり、
薄くつまみすぎると針が皮膚を突き抜けやすくなるので注意。
3:針が抜けないように軽く押さえながら、ラインのつまみを「開(open)」にします。
点滴が落ちて行かない場合は筋肉などに当たってる可能性があるので、針先が入っている皮膚を持ち上げて軽く左右に動かしてみてください。
4:サージカルテープなどで針が抜けないように数か所テープで固定する。
もしくは翼状針を使ってテープで止める方法もあります。
5:終わったら針を抜いて止血(軽くカット綿などで押さえる)
針が刺さっていた部分(ネコの身体)を軽く押さえ続けて輸液の戻りを防ぐ。
6:輸液パックにつながっているラインをわっかにして結び目をつくる
以上が自宅で皮下輸液を行う方法です。