ネコの腎臓病の症状と治療法と食事、自宅できる簡単な予防法

ネコの腎臓不全・猫下部尿路疾患など腎臓病の種類と初期症状や末期症状、治療法やかかる費用と食事はどんなものを食べさせたらいいのか、食べない時にはどうしたらいいのか?腎臓病用の手作り御飯のレシピや注意点についてなどの腎臓病と上手に付き合っていく方法を紹介します。他にも自宅でできる腎臓病を予防する方法についても紹介します

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ネコの腎臓病に適した食事の基本

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ネコと腎臓病の関係

ネコと腎臓病はネコの健康を考える上では避けては通れない病気です。
ネコは腎臓病になりやすいと言われています。
はっきりとした理由はわかりませんが、ネコは人間や犬と比べると腎臓を作っているネフロンの数が少ないことと
ネコの先祖は砂漠で暮らしていたために、ごく少量の水で生きていけるように濃い尿をつくるように進化したために腎臓への負担が大きくなり腎臓病にかかりやすいのではないかとみられています。

 

特に高齢になるにしたがい、腎臓病を患っているネコは多くなります。
腎臓病は進行性の病気で、一度壊れてしまった腎臓は元に戻らないので完治はすることはなく、適切な治療をしないかぎり腎臓病は確実に進行していきます。現在のネコの死因の約2割が腎臓病と言われています。

 

腎臓病の治療は機能が低下した腎臓で処理しきれないタンパク質や血液の中の老廃物の蓄積を抑えることです。


そうすることで腎臓にかかる負担を減らし、きれいな血液が腎臓へと流れるようになるため、腎臓の機能低下を最小限に抑えることができます。まだ壊れていない腎臓を大切に使っていけるようにサポートすることが治療の一番重要な目的です。


腎臓病にとって有効な治療法として食事療法があります。

私たちネコと一緒に暮らしている人間がネコの食事の管理を行うことで腎臓病の進行を抑制することができます。また、子猫の時から食事に気を付けることで腎臓病を予防することもできます。

 

 

ネコの腎臓病の食事はリン・ナトリウムの摂取を抑える

ネコの腎臓病にかかっている場合の腎臓は、電解質(リン・ナトリウム(塩分))を排出する機能が低下しています。


ネコの体はどうにかしておしっこと一緒に体の外へ出そうとして、水を通常よりも多く飲み、たくさんおしっこをするようになります。
また、高血圧にもなりやすくなってしまいます。

 

これを改善して、腎臓の負担を軽くするためには、リン・ナトリウム(塩分)を少ない食事をする必要があります。


特にリンを減らした食事をすることで腎臓の機能低下の抑制が可能になるという論文が複数発表されています。

*かつお節や煮干し、チーズはリン・ナトリウム(塩分)が多く含まれている食品なので腎臓にはあまり良くありません。

 

 

ネコの腎臓病の食事にはオメガ3脂肪酸の強化も大切になる

オメガ3脂肪酸(EPAなど)には高血圧・酸化ストレスなどを減らしてくれる効果があり、腎臓病の進行を抑制する効果が期待できます。オキアミや魚油に含まれている栄養素です。オキアミや魚油を食事で摂るのもいいですし、オメガ3脂肪酸を含んだサプリで効率的に摂取する方法もあります。

 


ネコの腎臓病の食事はタンパク質の質と量が大切

ネコの腎臓病の食事では低タンパク質が現在の主流となっています。
必要以上のたんぱく質の量を減らすことで、窒素老廃物の量を減らすことを目的として低タンパク質の食事が勧められています。

 

でも、ネコは犬と違って完全肉食動物です。
タンパク質はネコにとって体を維持したり、エネルギー源として消費している栄養素です。


ネコが生きていく上で必要不可欠な栄養素だと言えます。
もし、低タンパク質の食事を続けていくと、ネコの筋量を減らしてしまい良くありません。

 

低たんぱくではなく、適タンパクがネコの腎臓病の食事には必要です。

ネコにとって有害物質の元となるたんぱく質アミノ酸のバランスが悪い植物性たんぱく質です。


腎臓病の食事には植物性たんぱく質ではなく、動物性(お肉)タンパク質をメインとした食事がおすすめです。