ネコの高窒素血症ってなに?どんな症状でなにが原因でなるの?
ネコの高窒素血症とは
「高窒素血症です」と言われても何の病気が分からずとまどってしまうかもしれない、聞きなれない病名ですよね。
まず高窒素血症は人間でもかかる病気で腎臓病とひとまとめにされることが多く
高窒素血症について良く知っているよという人は少ないと思います。
ネコの高窒素血症は腎臓の機能低下によって、窒素などの体から排出されるはずの老廃物の排出がうまくいかずに体内に蓄積してしまい、血液の中の窒素濃度が高くなってしまう病気です。
通常ではネコの腎臓にある糸球体(しきゅうたい)を通ることによって血圧で血液の中の老廃物をろ過しています。
でも、腎臓に流れ込む血液の量が少なくなったり、血圧が低下すると糸球体で行われる血液のろ過がうまくいかなくなってしまったり、全く機能しなくなってしまうこともあります。
結果として、ろ過されておしっことして排出されるはずの老廃物が血液の中に溜まっていき、血液本来の組成まで変えてしまうことになります。
この溜まった老廃物が窒素を含んでいる場合に高窒素血症と言われます。
悪化すると尿毒症を引き起こしてしまうこともあり、命に関わる病気です。
ネコの高窒素血症の症状は?
軽度の症状
高窒素血症は水を多く飲むけど、おしっこの量が減少することがら始めることが多く見られています。
また運動をしなくなり(嫌がる)、食欲がなくなり、下痢や便秘の繰り返しも見られます。
老廃物が体内に蓄積していることから、口臭が強くなったり
全体的アンモニア臭がしてきます。
中度の症状
高窒素血症が進行していくと軽度の症状に加えて体重の減少が見られたり
脱水症状を引き起こしたりします。
また、むくみが出たり、毛艶が悪くなり
貧血・不整脈などの症状が見られるようになります。
重度の症状
重度になってくると更に症状の悪化が見られます。
痙攣をおこしたり、意識がなくなり昏睡状態になってしまうこともあります。
体内に老廃物が溜まっているということは、毒が常に体内に溜まっていることなので、尿毒症を引き起こし、命にも関わってきます。
高窒素血症はどんな原因で起きるの?
ネコが高窒素血症にかかる原因と見られることはいくつかあります。
腎臓の異常
上記のような腎臓の炎症や腫瘍、病気によって腎臓の血液から老廃物をろ過する機能が低下し、高窒素血症を発症することがあります。
心臓の異常
上記のことが原因で腎臓に送られる血液の量が少なくなってしまうことで高窒素血症が発症することがあります。
排尿の異常
下部尿路症候群など排尿関係の病気や異常で
通常なら排出するはずのおしっこが出せずに体の中に長い間あることで血液中の老廃物の濃度が高まり高窒素血症を発症してしまうことがあります。
高窒素血症は大切なネコの命の危険もある病気です。
まだ軽度のうちに治療を始めることができると症状の悪化を遅らせるたり、より効果的な治療を受けることができます。
早期発見、早期治療が大切です。